〜「ドリルを売るな、穴を売れ」のその先へ〜
「ドリルを売るな、穴を売れ」
このフレーズは、営業やマーケティングの世界ではあまりにも有名な教訓だ。
顧客は「ドリル」そのものが欲しいのではなく、「穴を開けること」が目的であり、そこにフォーカスすべきだという考え方。
でも、本当にそこがゴールなのか?
私は、こう考える。
「ドリルで開けた穴の先に、棚をつける」
「その棚には、大切な家族の写真を飾る」
「その写真を見るたびに、幸せな時間が蘇る」
「その空間で育った子どもが、いつか『この家が好きだった』と語る」
「死ぬ間際に、あぁこの家で良かったと心から思える」
──そこまで描けてこそ、人間にしかできない営業だ。
人は“商品”ではなく“未来”を買っている
人が商品やサービスを購入する時、実際に払っているのはその「モノ」に対する金額ではない。
そのモノを使った先に得られる未来、経験、感情、人生の一部にお金を払っている。
・家を買うのは安心と誇りを得たいから
・保険に入るのは未来の不安を少しでも減らしたいから
・エステに通うのは、自信と自己肯定感を取り戻したいから
我々営業の仕事は、ただ商品説明をすることではない。
未来を描いてあげることだ。
その商品を手にした先にどんな嬉しい日々が待っているのか、イメージを届けることが仕事。
未来の絵を一緒に描く「絵描き屋さん」になろう
営業とは、相手の未来を共に描く仕事。
お客様が「それが欲しい」と心から思えるまで、イメージの筆を一緒に握ること。
その筆で、お客様の“本当の願い”を描く。
その絵が、あなたの商品とぴったり重なったとき、自然と成約は生まれる。
これは口先のテクニックではない。
心で寄り添い、想像し、言葉で導く──そんな力が人間の営業にはある。
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